音楽メディア「We Rave You」が、Tape Notesなどのポッドキャストやアルバムのクレジット、スタジオ動画など複数の情報源をもとに、「実際に海外の著名プロデューサーが使っているプラグイン」を10個まとめた記事を公開しています。話題性や価格の高さではなく、実際にセッションに残り続けているという基準で選ばれているのが特徴です。
| プラグイン | 種別 | 価格目安 | 使用アーティスト |
|---|---|---|---|
| u-he Diva | シンセ | $179 | Porter Robinson |
| Xfer Serum 2 | シンセ | $199 | Fred again.. |
| FabFilter Pro-Q 4 | EQ | $179 | Four Tet |
| Spectrasonics Omnisphere | シンセ | $499 | Floating Points, Bonobo |
| Valhalla VintageVerb | リバーブ | $50 | Disclosure |
| XLN Audio XO | ドラムマシン | $99 | Jamie xx |
| XLN Audio Life | ループ加工 | $149 | Barry Can’t Swim |
| Native Instruments Kontakt 7 | サンプラー | $199 | Bicep |
| Arturia V Collection X | シンセスイート | $599 | Sam Gellaitry |
| Zynaptiq Morph | スペクトル処理 | $199 | Jamie xx |
- 1. u-he Diva — Porter Robinson
- 2. Xfer Serum 2 — Fred again..
- 3. FabFilter Pro-Q 4 — Four Tet
- 4. Spectrasonics Omnisphere — Floating Points, Bonobo
- 5. Valhalla VintageVerb — Disclosure
- 6. XLN Audio XO — Jamie xx
- 7. XLN Audio Life — Barry Can’t Swim
- 8. Native Instruments Kontakt 7 — Bicep
- 9. Arturia V Collection X — Sam Gellaitry
- 10. Zynaptiq Morph — Jamie xx
1. u-he Diva — Porter Robinson
15年以上にわたって独自のサウンドを作り上げてきたPorter Robinsonは、ポッドキャスト「Tape Notes」でu-he Divaについて言及し、複数のアルバム制作で使い続けてきたことを語っています。Minimoog、Juno-60、Oberheim SEM、Roland Jupiter-8といった名機の回路挙動を再現したアナログエミュレーション系のシンセで、ハードウェアさながらの温かみと、多少の予測不能さを持った質感が特徴です。CPU負荷はソフトシンセの中でもかなり高い部類に入りますが、それでも使われ続けている一本です。
公式サイト:u-he Diva(参考価格 $179)
2. Xfer Serum 2 — Fred again..
この10年近く、エレクトロニックミュージックのデフォルトのウェーブテーブルシンセであり続けているSerum。Serum 2ではインターフェースが刷新され、高精細なウェーブテーブル描画やAI補助機能、400以上の新規プリセットが追加されました。ベッドルームプロデューサーからFred again..のようなアリーナ級のアーティストまで幅広く使われている理由は、視覚的なフィードバックの分かりやすさと、音作りの自由度の高さの両立にあります。
公式サイト:Xfer Serum 2(参考価格 $199)
3. FabFilter Pro-Q 4 — Four Tet
Four TetのEquipboardページにも掲載されている定番EQ。Pro-Q 4ではバンドごとのMid/Side処理、スペクトラムアナライザーの刷新、レイテンシーの少ないリニアフェイズ処理などが追加されています。低域が重い素材でも位相の問題を起こしにくく、ダイナミックEQとしても機能するバンドは、キック中心の楽曲を扱うプロデューサーにとって扱いやすいポイントです。
公式サイト:FabFilter Pro-Q 4(参考価格 $179)
4. Spectrasonics Omnisphere — Floating Points, Bonobo
Floating PointsとBonoboという、技術的にも作り込みの深い2組が使用していることで知られる大型音源。15,000以上のパッチに加え、独自のシンセシスエンジン、グラニュラー処理、ハードウェアシンセの音色を取り込む機能まで備えています。プリセットをそのまま使うというより、分解して組み直す使い方をするプロデューサーに向いている音源です。
公式サイト:Spectrasonics Omnisphere(参考価格 $499)
5. Valhalla VintageVerb — Disclosure
$50という価格帯からすると異例なほど支持されているリバーブ。1970〜80年代のデジタルリバーブユニットをモデリングしており、特にBright HallやChorus Roomのモードは、エレクトロニックミュージックのミックスに自然に馴染みます。CPU負荷が軽いため、1つのセッション内に何個も立ち上げても気にならない点も、支持され続けている理由です。
公式サイト:Valhalla VintageVerb(参考価格 $50)
6. XLN Audio XO — Jamie xx
Jamie xxが「Tape Notes」で紹介したドラムツール。手持ちのサンプルライブラリを音の近さで銀河のようにマッピングし、似た質感の音を探す作業をフォルダ探索ではなく”発見”に変えてくれるのが特徴です。AIによるクラスタリングが周波数特性やトランジェントの形を解析するため、質感重視のJamie xxのようなアプローチと相性が良いツールです。
公式サイト:XLN Audio XO(参考価格 $99)
7. XLN Audio Life — Barry Can’t Swim
精密なダンスミュージックを作るBarry Can’t Swimが、打ち込みっぽさを崩すために使っているというツール。単純なヒューマナイズ機能ではなく、波形そのものを解析してトランジションを検出し、タイミングのずれ・ピッチの揺らぎ・逆再生などをランダムに加えることで、打ち込みではなく「演奏された」ような質感を作り出します。特にハイハットやパーカッションループで効果を発揮します。
公式サイト:XLN Audio Life(参考価格 $149)
8. Native Instruments Kontakt 7 — Bicep
ハードウェアの録音や加工済みループ、自作音源を何層にも重ねるBicepのサンプル多用の制作スタイルの中心にあるのがKontaktです。オーケストラ・シネマティック・楽器系のサンプルライブラリの多くが.nki形式(Kontakt用)で配布されていることもあり、単なるサンプラーというより音源プラットフォームとしての側面が強いプラグインです。
公式サイト:Native Instruments Kontakt 7(参考価格 $199)
9. Arturia V Collection X — Sam Gellaitry
密度の高いレイヤーと、ビンテージキーボードの音色を活かした構成で知られるSam Gellaitryが愛用。単体のシンセではなく、Minimoogから Yamaha CS-80、Mellotronまで40以上のビンテージ機材をモデリングしたライブラリで、フィルターの挙動やオシレーターのドリフトといった”振る舞い”まで再現している精度の高さが支持されている理由です。
公式サイト:Arturia V Collection X(参考価格 $599)
10. Zynaptiq Morph — Jamie xx
このリストの中でも最も異色なプラグイン。Jamie xxが質感や不完全さへの関心の延長で使っていると語っており、スペクトラルモーフィングという技術で、ある音を別の音の音色的な特徴に寄せていくことができます。きれいなシンセの音をフィールドレコーディングの質感に寄せたり、パーカッションをボーカルの音色に寄せたりと、通常のプラグインでは出せない、出自の分からない音を作れるのが特徴です。
公式サイト:Zynaptiq Morph(参考価格 $199)
これらのプラグイン選びに共通しているのは、どれも「他の誰かの信号の流れをそのまま真似ること」を目的に選ばれていない、という点です。ハードウェア中心のセットアップを組む人と、クラシック音楽出身のプロデューサーとでは、そもそも最初に手を伸ばす音源が違います。大事なのは、それぞれのツールが何をするものかを理解した上で、自分の制作ロジックに合ったものを選ぶことだと言えそうです。
出典:We Rave You「10 Plugins Producers Actually Use in 2026」
※リンク先は英語ですが、自動翻訳でも概要は掴めます。



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