Superior Drummer 3を「打ち込み臭さ」から解放する。海外エンジニアが実践する4つの使いこなし術

Superior Drummer 3を「打ち込み臭さ」から解放する海外エンジニアの使いこなし術アイキャッチ画像 ソフト音源使用術
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Toontrack「Superior Drummer 3(SD3)」は230GBを超えるコアライブラリを持つ、ドラム音源の中でも屈指の作り込みが可能なプラグインです。マイクポジションごとの音色、内蔵ミキサー、オーディオをMIDIに変換する「Tracker」機能など、機能の豊富さは折り紙付き。

ただ、その分「機能を知っているだけ」で終わってしまい、いざ打ち込むと「なんだか機械っぽい」「音源のポテンシャルを引き出せていない」と感じている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、海外の音楽制作系メディアやSD3ユーザーが発信している使いこなし術の中から、「人間味を出す」「補強する」「重ねてハイブリッド化する」「太く仕上げる」という4つの切り口の記事を、自動翻訳・要約を交えて紹介します。それぞれ再現できる具体的な数値や手順まで踏み込んでいるので、実際に自分のプロジェクトで試しながら読んでみてください。

目次

  1. リアルな人間味を宿す「ベロシティ&タイミング」の打ち込み術
  2. Tracker3を使った「生ドラム+サンプル」の補強テクニック
  3. 2台のSD3を重ねて作る「ハイブリッドドラム」
  4. コンプ・リバーブで音を太く仕上げる海外エンジニアの手法

1. リアルな人間味を宿す「ベロシティ&タイミング」の打ち込み術

メタル系ミキシング教育サイトNail The Mixの記事では、「打ち込みドラムが機械っぽく聴こえる原因は、人間の演奏が本来持っている“不完全さ”を消してしまっていること」だと指摘しています。実際のドラマーは毎回同じ強さ・同じタイミングでは叩けません。この“ズレ”こそが、聴き手の脳を飽きさせない要素だという考え方です。

記事内で紹介されている、そのまま真似できる具体的なテクニックは以下の通りです。

① ベロシティは「交互の手」を意識してばらつかせる
16分のハイハットやスネアロール、ダブルキックのような連続した速いパターンでは、同じベロシティを連続させないこと。たとえば1発目120、2発目114、3発目122、4発目116というように、実際の左右の手・足の違いを意識してわずかにばらつかせるだけで、いわゆる「マシンガン打ち込み」感が一気に薄れます。

② アクセントの強弱差をはっきりつける
基本のロックビートなら、1・3拍目のキックと2・4拍目のスネアを最も強いベロシティに設定し、その間を埋めるゴーストノートは20〜60程度まで大きく落とす。主音とゴーストノートのメリハリが、グルーヴの「揺れ」を生み出します。

③ Humanize機能は「ほんの少し」だけ使う
SD3のグリッドエディタにあるHumanize機能は、ベロシティとタイミングに自動でランダム性を加えてくれますが、かけすぎは禁物。ベロシティの揺らぎは5〜10%程度、タイミングのオフセットもごく数ティック程度に留めるのがコツで、特にハイハットやライドのパターンに軽くかける使い方が有効だと紹介されています。

④ クオンタイズは「強さ」を85〜95%に留める
グリッドに100%スナップさせず、クオンタイズの強さ(Strength)を85〜95%程度に設定する方法も紹介されています。Cattle DecapitationやArchspireを手掛けるプロデューサー、Dave Otero氏が実践しているという約90%という数値が目安として挙げられており、演奏の重心をグリッドに“寄せる”程度に留めることで、タイトさと人間らしさを両立できます。

記事にはこのHumanize機能の使い方を実演した動画も掲載されているので、文章だけでは掴みにくいニュアンスはこちらも参考にしてみてください。


2. Tracker3を使った「生ドラム+サンプル」の補強テクニック

同じくNail The Mixの記事では、ブラストビートのような速いパターンで「スネアが埋もれるから音量を上げよう」とすると、実はシンバルの被り(ブリード)まで一緒に持ち上がってしまい、かえって濁った音になってしまうという“あるある”な失敗にも触れています。

この問題に対する解決策として紹介されているのが、SD3のTracker3を使った補強のワークフローです。

  1. SD3のTrackerタブに、実際に録音したスネアなどの生オーディオをドラッグ&ドロップする
  2. Trackerがそのオーディオのタイミングとダイナミクスをリアルタイムに解析し、MIDIデータへ変換する(単純なタイミング検出だけでなく、強弱のニュアンスもベロシティとして反映される)
  3. Drumsタブに戻り、好みのスネアサンプルを読み込む。先ほど生成したMIDIがこのサンプルをトリガーする
  4. 元の生スネアの音量を自然なレベルまで下げつつ、SD3のサンプルをその下に薄くブレンドする

完全に音を置き換えるのではなく、あくまで「生の質感」を主役にしたまま、SD3のサンプルでアタックと一貫性を下支えするのがポイント。ブリード由来の濁りを避けながら、抜けの良さと生々しさを両立できるテクニックです。

また、SD3の内蔵ミキサーには各チャンネルに「Bleed Control」パネルが用意されており、これを積極的に使うことでも生々しさを底上げできると紹介されています。オーバーヘッドやルームマイクへのスネアの被りをあえて増やしたり、キックの音をボトムスネアマイクにわずかに滲ませたりすることで、実際のドラムセットが持つ“空間的な繋がり”を再現できるということです。


3. 2台のSD3を重ねて作る「ハイブリッドドラム」

プロ向け制作情報メディアProduction Expertでは、SD3のアコースティックサウンドと、LinnやOberheim、Rolandといった往年のドラムマシンを再現したサウンドを掛け合わせる「ハイブリッドドラム」の作り方を紹介しています。

マシンドラム特有の、単純な波形による重量感やノイズ的な鋭さは、アコースティックなキットだけでは出しにくい要素。これをSD3上でレイヤーすることで、両方の“いいとこ取り”をしようという発想です。

紹介されている具体的な手順は次の通りです。

  1. SD3を2インスタンス起動し、片方はアコースティックドラム、もう片方はマシン系のサウンド(記事内ではSD3の拡張ライブラリ「Hitmaker SDX」を使用)を読み込む
  2. アコースティック側のSD3ミキサーから各パーツをDAWの個別トラックへルーティングして書き出す
  3. マシン側のサウンドをレイヤーとして重ね、SD3標準のリバーブ「Space-maker」で軽く空間を足して馴染ませる

すでに録音済みの生ドラムがある場合も、同じ考え方でマシンサウンドを重ねられるとのこと。単に音を差し替える「ドラムリプレイスメント」の一歩先として、既存の音をベースにしながら別ジャンルの質感を注入できる手法です。ハウスやシンセウェイブ寄りのトラックに、生っぽいドラムの手触りを残しつつパンチを足したいときなどに応用できそうです。

元記事にはこのハイブリッドドラムの作り方を実演した動画も掲載されているので、あわせて参考にしてみてください。


4. コンプ・リバーブで音を太く仕上げる海外エンジニアの手法

音作りの仕上げとして、Toontrack公式が配信しているSD3の短編How-toシリーズでは、内蔵エフェクトを使った音の太らせ方がテーマごとに簡潔にまとめられています。

  • メインアウトに1台のコンプレッサーをかけるだけでドラム全体を大きく聴かせる方法
  • リバーブセンドに歪みを足し、よりアグレッシブでアンビエントな質感を作る方法
  • パラレルコンプレッション用のチャンネルを作り、迫力を底上げする方法
  • Tape Simulatorとコンプ・トランジェントを組み合わせてキックを強調する方法
  • 80年代風のプレートリバーブや、EQ84・Comp76といったヴィンテージ系エフェクトで太いミックスに仕上げる方法

この中から、メインアウトのコンプレッサー1台だけでドラム全体を大きく聴かせる方法を紹介した動画を実際に見てみましょう。

引用元にはこの動画以外にも、上記リストの内容に対応した短いHow-to動画が多数公開されています。気になるテーマがあれば、あわせて覗いてみてください。

このパラレルコンプレッションについては、先ほどのNail The Mixの記事でより具体的な数値が紹介されていました。

  1. SD3ミキサー内に新規バスを作成する(「DRUM SMASH」など分かりやすい名前を付ける)
  2. キック・スネア・タムなど主要パーツをこのバスへ送る
  3. バスチャンネルにコンプレッサーを挿入。比率は8:1以上、アタックは速め、リリースは中〜遅めに設定する
  4. インプットゲインを上げ、ゲインリダクションが10〜20dBかかるくらいまで思い切って潰す
  5. 潰しきったこのバスのフェーダーを、メインのドラムチャンネル群の下にほんの少しだけブレンドする

「潰した音をそのまま聴かせる」のではなく、あくまで元の音に薄く混ぜることで、パンチと迫力だけを底上げできるのがこのテクニックのポイントです。


紹介したソフト音源の公式情報

Toontrack Superior Drummer 3

Toontrack Superior Drummer 3

販売元:Rock oN Company

Rock oNで購入する

参考にした海外記事

※上記はいずれも英語ソースのため、自動翻訳・要約を交えて紹介しています。

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